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技術情報の最近のブログ記事

半年かかったニュートン反射のリニューアル。その後、赤道儀やパソコンの調整。そして、ドームの床の改修を終えて、現在、学研都市天文台は最終調整中です。

近々観望会も再開出来るかも?

さて、最終調整中のシステムですが、撮影した画像が何点かあるので、ここで公開していきますね。

M2244_20110107_Ha1m.jpg

この画像は、

31cmF4.5ニュートン反射をF3.4に変更する為の2インチレデューサを入れてST-8300Mカメラで撮影した画像です。フィルターはバーダープラネタリウムのHaフィルターです。(大きな画像なので2x2ソフトビニングしてます)

露光は15分×11枚。

 

M2244_20110107_Ha1_center.jpg

【中心部の等倍切抜き画像】

まずまずのテスト画像です。

撮影に関しては、ソフト的な問題なのかハード的な問題なのかは不明ですが、ハードウェアビニングの効果が感じられない事です。なので天体の構図を決める祭にとても不便を感じます。天体の広がりを頭の中でイメージして、星を見ながら構図を決めます。

後、視野が広い分、極軸をシビアに出さないと回転してしまいます。

この2点に注意すれば使えるシステムかなぁ~と思ってます。

 

また、これからも色々と撮影していきますので、随時情報をアップしていきます。

普段よく自宅や会社等で無線LANでインターネットや社内ネットワークを利用していますが、もし自宅等でこの無線LAN機器同士を直接接続出来たら便利だなぁ~と思った事がありませんか?実は、無線LANには、直接接続する為のモードがあるようです。今回は、この辺りを色々と調べて実験してみました。

無線LANには、大きく別けて、「インフラストラクチャーモード」 (Infrastructure Mode)と呼ばれるモードと アドホックモード (Ad Hoc Mode) と呼ばれるモードがあります。インフラストラクチャーモードはアクセスポイント(自宅のルータを含める)を介して接続するモード。そしてもう一つが、無線LAN機器同士を直接接続するモードなのです。

では、実際にアドホックモードで無線LANアダプター同士を通信させる環境を作っていきましょう。

【0.予備知識】
先ず、無線LANアダプター同士を接続する前に、有線LANに置き換えて、どのような状態になったら2台のPCが通信出来るのかを検証してみましょう。

A.物理的な接続 有線LANの場合、HUBとLANケーブルで2台のPCを物理的に接続します。(クロスケーブルで直接もありますが…)
B.論理的な接続 物理的に接続してもパソコン同士は通信出来ません。プロトコルと呼ばれるルールが一致して信号が流れ始めます。
C.グループ   TCP/IPと言うプロトコルで信号が流れ始めても、同じグループでなければ通信は成立しません。IPアドレスの設定でグループを作ります。
D.不正者の排除 どんな世界でも勝手にグループに入ってくる人はいますよね。なので、不正にグループに入ってくる人を排除します。コンピュータの世界では、最近の考えでは自分以外は基本的に全て不正者です。この不正者の排除を行っているのがファイヤーウォールです。この設定で仲間の信号が流れるようにしてあげましょう。
E.ここまでで、基本的にはパソコン同士は通信してます。ここから更にパソコン同士でファイル共有等をしたい場合は、ワークグループやドメインと言ったルールに則って環境を作る事によって初めてパソコン同士はファイル等を共有出来ます。

パソコン同士の接続って、こうやって考えると結構大変ですよね。これを一つ一つ無線LANに置き換えて考えていきましょう。

【1.物理的な接続】
有線ではケーブル等の接続で物理的な接続は完了ですが、無線LANは眼に見えません。この物理的接続が一番大変です。逆に言えば、ここをクリアすれば接続出来たも同然です(ちょっと大げさか?)。

2台のPCのうち、先ず一台でアドホックモードで信号を出す為の設定を行います。設定の仕方は無線LANアダプターの種類によって添付されているソフトが違いますが、概ね、右下のタスクバーの中の常駐プログラムの所か、「コントロールパネル」「ネットワーク接続」の中のワイヤレスネットワク接続のプロパティの中の「ワイヤレス設定」タブの所でソフトが起動出来ます。

ここでは、インテル系の無線LANアダプターに良く添付されているソフトで説明します。

1.0.「ネットワーク接続」でワイヤレスネットワーク接続が有効になっているか確認して下さい。無効の場合は右クリックして有効にして下さい。更に無線LAN機器の電源スイッチもONにして下さい。
1.1.タスクバー右下にワイヤレス通信のアプリケーションが常駐していますので、そのアイコンを右クリックして「インテルPROSet/Wireless」を開くでソフトを起動して下さい。
1.2.プロファイルボタンを押して下さい。
1.3.プロファイルが開きますので、追加ボタンを押して下さい。
1.4.プロファイル名・SSID・操作モードの設定をします。プロファイル名とSSIDは任意で決めて下さい。操作モードはアドホックモードを選んで下さい。
1.5.次へのボタンを押して下さい。セキュリティーの設定が開きます。ここの設定でセキュリティー無しでも勿論通信は出来ますが、余りにも無防備です。最低限、パーソナルセキュリティーのWEP64ビット、パスワードに5文字の文字を設定して下さい。
1.6.OKすると、元の画面に戻ります。プロファイル一覧に作った環境が表示されます。そのプロファイルを選んで接続ボタンを押します。

これで一台目のPCは、アドホックモードで信号を出し始めます。HUBにケーブルを挿した状態と同じですね。さあ、2台目の設定を行います。基本的には2台目も一台目とまったく同じ設定をします。が、少し簡単な方法があります。

1.7.「ネットワーク接続」でワイヤレスネットワク接続が有効になっているか確認して下さい。無効の場合は右クリックして有効にして下さい。更に無線LAN機器の電源スイッチもONにして下さい。
1.8.ワイヤレスネットワク接続を右クリックして「利用出来るワイヤレスネットワークの表示」を実行して下さい。1台目のPCの信号を受信して表示してくれますので、選択して接続を押して下さい。
1.9.パスワードを聞かれます。一台目で設定したパスワードを入れます。

これで2台目もアドホックモードの信号を出し始めます。

さあ、これで2台のPCは晴れて物理的に接続されました。次回からは、パソコンはこの状態で起動します。もし、自宅ルータ等のインフラストラクチャーモードと切り替えて使う場合には、1.6.の設定で普段使っているプロファイルを選択し接続し直して下さい。

【2.論理的な接続】
今、2台のPCは出会いました。でも、どうも一人は日本語、もう一人は英語を話しているようです。これでは、会話出来ませんよね。コンピュータの世界にも通信の為の言語(プロトコル)が沢山あります。ここではTCP/IPというプロトコルでお話するように設定しましょう。最近のPCは初期値でTCP/IPプロトコルは知っています。ワイヤレスネットワク接続のプロパティーを開いて下さい。全般タブの中にTCP/IPがあればOKです。無ければインストールボタンを押してTCP/IPプロトコルをインストールして下さい。

【3.グループ】
お互い同じ言語で話し始めましたが、相手があなたが求めている人か否かわかりません。TCP/IPでは、IPアドレスとサブネットマスクを使って同じグループ間でしか信号が流れないように規格されています。IPアドレスを決めましょう。

一台目(例)
192.168.0.1
255.255.255.0

二台目(例)
192.168.0.2
255.255.255.0

同じアドレスを設定するとIP衝突を起こしてネットワークが通信出来なくなります。同じアドレスは設定しないで下さい。万が一設定してしまった場合は違うアドレスにして、全てのPCを再起動して下さい。サブネットマスクでグループのくくりを指定します。この場合、頭の3つの数字とサブネットマスクの255がそれぞれ一致してグループとなります。4つ目の数字で個々のPCを識別します。自宅ルータ等の場合、普段IPアドレスはDHCPサーバから自動に割り当てをもらう設定になっている事が多いようです。ルータに接続させる場合は、設定を戻し忘れないように。

【4.不正者の排除)
昔はこれでOKでした。でも、最近はこれだけでは勝手にグループに入ってくる悪意のある人がいます。なので、パソコンにファイヤーウォールと呼ばれるソフトが常駐しています。XPのSP2以降(?だったかな?)はOSが標準で持っていますし、ウイルスソフトがインストールされている場合は、ウイルスソフトのファイヤーウォールを使っている場合もあります。それぞれのPCの環境を確認して、ファイヤーウォールの設定でそれぞれ相手のPCがファイヤーウォールを通過するように設定してあげて下さい。

ここまで設定出来れば、パソコン同士は完全に通信出来ています。XPProが持っているリモートデスクトップ機能を使えば相手のPCを遠隔操作したり出来ます。XPHomeの場合は、市販品のリモートソフトを使えば同じような事が出来ます。

【5.ファイルの共有】
お互い通信していても、知られたく無い事情がある訳で、たとえ同じグループになっても派閥があったり人間社会も色々複雑です。コンピュータの世界でもこの辺りは同じで、ワークグループやドメインと言った方法でグループ内の派閥別けを行っています。この派閥までが一致して「ファイル共有」が出来ます。ワークグループで説明すると、マイコンピュータを右クリックしてプロパティーを開きます。コンピュータ名タプの中のワークグループ名を一致させて始めて「ファイル共有」が出来ます。同じ派閥になったからって自分の全てをアカラサマに他人に教える訳にはいきません。共有したいフォルダーを決め、右クリック
で共有とセイキュリティーを実行し、公開する物、しない物を設定します。

CCDOPSで撮影しよう Vol.1からずいぶんと間があいてしまいましたが、続編、キャリブレーション編です。ホント、お待たせしてすみませんでした。

前回のVol.1では、ピント出しと、通常撮影のところまで説明しました。今回は、ダブルチップを生かしたセルフガイドをする為のキャリブレーションを説明します。

キャリブレーションとは、オートガイドシステムが望遠鏡に命令を出す時に、何秒指示すれば望遠鏡がどの程度動くのかを学習させる事をいいます。オートガイド中に星が逃げようとした場合、逆に動作する命令を出して、望遠鏡がズッと星を追尾する事により、カメラでの長時間露光が可能になります。

0.望遠鏡を撮影したい天体に向けましょう。

1.Vol.1の続きです。先ず、Setupボタンを押して、ActiveCCDをTracking Resolution modeをMediumにします。

ccdops8.jpg

2.約2~3秒位の時間指定で一度露光してみましょう。なぜトラッキングチップの画像を得るかというと、CCDOPSのキャリブレーションはイメージ上の一番明るい星で行われます。なので、なのでイメージ上に似た明るさの星があったり、または明るい星が端っこにあったりすると、キャリブレーション中に間違った星を使ったり、星がイメージから外れてエラーになってしまったりします。キャリブレーションを一発で成功させる秘訣として、

似た明るさの星が無い場所を探す。
明るい星が端っこの時は、少しでも真中にもってくる。

この2つを念頭のおいてキャリブレーションすると成功率がグッとアップします。なので、上記二つの条件を満たす場所を望遠鏡のコントローラーで探します。(探す時に、あまり撮影対象から離れすぎないようにね。)

ccdops9.jpg

3.TrackメニューのCalibrateを実行します。Exposure TimeとXTimeとYTimeを設定します。Exposure Timeは露光時間です。XTimeとYTimeは、星の動きを学習する為にここで指定した秒数赤道儀を動作させて、その時間内に星がどれだけ移動したかを学習します。赤道儀の設定にもよりますが、私のシステムの場合、焦点距離が500mmで20秒、1500mmオーバーで5~10秒って感じです。実際に秒数を入れて動き過ぎる時は小さく、動き足らない時は大きくし、その値を覚えておきましょう。

ccdops10.jpg

4.成功すれば下記のような表示になり、OKでキャリブレーション終了です。エラーが出る場合は、2つのお約束+X/YTimeの指定時間の調整を見直して、成功するまでチャレンジして下さい。

ccdops11.jpg


これでキャリブレーションはOKで、後はTrackメニューのSelfGuideを実行すれば良いのですが、セルフガイドの成功率をアップする為に知っておきたいパラメータを数個ご紹介。TrackメニューのAutoguide Parametersを実行して下さい。下記の画面が表示されます。

Aggressivenessは、標準が10です。ガイドを実行した際に、値が+-を行ったり来たりする時は過修正気味ですので、ここの値を少し下げます。ガイド中はガイドウインドでも変更出来ます。

NoiseFilterは、ガイド中のガイド星のイメージに処理を加えるかの設定です。Low-Passを迷わずに選びましょう。そうする事でガイドチップに突発的な明るいノイズが入った時ににもガイドに粘りが出ます。要するにガイド星のイメージをぼかして判断します。なのでピンポイントのノイズでガイドエラーになる事を軽減出来ます。

Backlashは、赤道儀のバックラッシュの値を秒で指定する事が出来ます。バックラッシュの大きな赤道儀にはお勧めのパラメータです。が、シビアに設定するとハンチング(値が+に行ったり-に行ったりを繰り返す)の元になります。もし使用するのであれば、赤道儀の本来のバックラッシュの値の半分位を目安に設定してみましょう。

Minimum move Maximum moveは、赤道儀に指示を出す最短の時間と最長の時間を設定します。計算上この値よりも短い指示時間が計算された場合、指示を止めます。長い時間が計算された時はこの時間だけ指示を出します。ハンチング防止に有効?かもしれませんが、私はいつも初期値のままです。

ccdops12.jpg

さあ、これでキャリブレーションもマスター出来ました。後は、どんどん撮影して撮影ライフを満喫して下さい。

プロトタイプのE-ZEUSでのヘラクレス赤道儀のパルス化ですが、高速時のトルク不足による脱調が時々発生する状態が続きました。ここまで色々とテストしてきましたが、根本的に赤道儀を改造するか、高トルクのモータを導入するか、決断の時が迫っていました。

そんな時に、市販版E-ZEUSをお借り出来る機会がありましたので、早速テストしてみました。

1.E-ZEUSに駆動周波数を設定する為にテキストファイルを作成し、ターミナルアダプターから設定値をセットする。
2.プロトタイプのE-ZEUSを外して、市販版E-ZEUSに接続し直して電源を投入。ソフトからリンクする。
3.あれ?こころなしか音が軽快かも?
4.祈る思いで高速駆動開始。キュイ~ン!無事に動作。最近トルク不足で脱調する直前の音を聞き分けるまでに訓練された私の耳に規則正しく軽快に回るモーター音が心地よい。
5.子午線付近の星で反転導入を何度も繰り返すが、トラブル無し。ま、まさか…。

以上のテストレポートをT氏に報告。早速、プロトタイプと製品版での仕様や部品の違いをチェック頂き、あるICチップに疑念の目が止まる。

早速、最終プロトタイプのE-ZEUSを改造して頂き、テスト再開。うっ!動いた!軽快に動く赤道儀に暫し感動。今回の高速時のトルク不足問題の原因が判明し、解決しました。結局最終プロトタイプで使用していた部品とオリエントの42mmモーターとの相性が問題だったようで、製品版で使用している部品は28mm・42mm・60mm全てで高速時周波数を上げても問題無かったのですが、最終プロトタイプで使用していた部品は42mmモーター使用時のみ、高速周波数を上げると応答出来なくなる事が原因でした。

長かったヘラクレス赤道儀のパルス化も、やっと完了し、日々ノントラブルで動作しています。重ね重ねお伝えしますが、赤道儀の改造は自己責任の上で行って下さい。また、今回使用したE-ZEUSはプロトタイプ版です。今回のテストでも明らかになりましたが製品版は素晴らしい出来です。私のトラブルが結果的に製品版の素晴らしさを証明する一助になればと思い記事にしました。今回の改造でお世話になった、T氏及び、E-ZUESを開発なさったメンバーの方々にこの場を借りて感謝申し上げます。

E-ZEUS相談窓口

自己責任で国際光器さんのヘラクレス赤道儀をE-ZEUSシステムに改造した情報等を今までブログで公開してきました。今回、E-ZEUSが天文ガイド2007年5月号で紹介されましたので、学研都市天文台でも相談窓口を開設しました。何なりとご質問下さい。また、見学も可能な限りで対応します。実際に動いている赤道儀を見てみたい方がおられましたら、ご相談下さい。

ヘラクレス赤道儀のパルス化 その1
ヘラクレス赤道儀のパルス化 その2
ヘラクレス赤道儀のパルス化 その3
ヘラクレス赤道儀のパルス化 その4
ヘラクレス赤道儀のパルス化 その5
ヘラクレス赤道儀のパルス化 その6

学研都市天文台も「パルス化 その7」を執筆する為に色々と準備中です。此方も合わせてご期待下さい。

CCDOPSで撮影しよう Vol.1

SBIG社の冷却CCDカメラを純正ソフトで撮影する方法をご紹介致します。

SBIG社の一部のカメラには、メインチップとサブチップの2つのCCD素子を搭載したモデルがあります。このようなカメラの場合、ガイド鏡を用意して撮影中にオートガイド(Autoguide)で星を追いかける必要がありません。このように、サブチップで星を追いかけて撮影する事をセルフガイド(Selfguide)と呼びます。

今回はこの、ダブルチップを生かしたセルフガイドでの撮影にチャレンジしましょう。

1.CCDOPSを起動します。ソフトが起動した後に下記のアイコンバー(Icon Bar)が表示されているでしょうか?このバーが表示されていない場合は、メニューでEditの中にShow Icon Barコマンドがありますので、表示しておきましょう。

ccdops0.jpg

2.冷却CCDカメラをパソコンに接続し、アイコンバーのsetupボタンを押しましょう。カメラとリンクする旨のメッセージが表示された後、下記の画面が表示されます。

ccdops1.jpg

3.上記画面で先ず、CCDの温度管理・使用するチップ・ビニング等の設定を行います。CoolingのTemperature RegulationをActive、Setpointに冷やしたい温度を設定しましょう。今からピント確認をするので、ActiveCCDは、Imagingを選択して下さい。Imaging CCD SetupのResolution modeはMediumにします。これでOKを押しましょう。因みに、冷却は急に冷やすとチップが結露したりしますので、5度づつ位で冷却していきましょう。右下にパワーゲージがありますので、100%にならないように注意して下さい。

4.ピント調整をしましょう。アイコンバーでFocusを押して下さい。

ccdops3.jpg

5.上記画面でExposure Timeに露光時間を設定し、OKを押すと露光が始まり画面が更新されます。と同時に下記のウィンドが開きます。

ccdops4.jpg

6.Peakの値が65535になっている時は露光時間が長すぎます。露光時間を短くして再度Focusして下さい。一露光毎に止まる場合は、AutoUpdateにチェックを入れて下さい。連続露光します。この状態で、画面とウィンドを見ながら望遠鏡のピントノブを調整してピントを出しますが、ここでは粗く合わせても大丈夫です。

7.星が概ね点像になったら、PauseボタンかキーボードのESCキーを押して下さい。Focusが中止されます。今度は完璧にピントを出しましょう。Setupボタンを押して、Imaging CCD SetupのResolution modeをHighに設定しましょう。

ccdops5.jpg

8.今度はFocusで、Freme sizeをPlanetにして実行しましょう。暫くするとビニングされていない大きな画面が表示されますので、適当な星の周りを少し広めにドラッグして実行すると、選択した範囲のみが露光が終わると直ぐに画面に表示されます。この状態でPeak値が出来るだけ最大の数値になり、見た目の星像が小さくなるようにピントを出して下さい。

ここまで出来ればピント出しOKです。Selfguideしないのであれば、Grabボタンを押して露光時間を決定して撮影すればOKなのですが、折角のダブルチップ機能です。次回のVol2でセルフガイドの為の準備と撮影方法を説明致します。お楽しみに。

MaximDLでSXV-M25Cを使おう

MaximDLstarlight-xpress社のSXV-M25Cカメラの使い方を説明しましょう。

流れとしては、ソフトとカメラの接続・フォーカス調整・撮影・切断になります。

0.事前確認。SXV-M25Cカメラをパソコンに認識させようで、SXV-M25CカメラのUSBドライバをパソコンにインストールしておいて下さい。

1.カメラをパソコンに接続して下さい。

2.MaximDLを起動して、ViewメニューのCCD Control Windowコマンドを実行して下さい。下記の画面が表示されます。
maxim_sxv25mc1.jpg

3.上記画面でMain CCD CameraのSetupボタンを押して下さい。
maxim_sxv25mc2.jpg

4.上記画面でCamera Modelリストの中からSX Universalを選択してOKをクリックして下さい。下記の画面が表示されます。
maxim_sxv25mc3.jpg

5.上記画面でConnect ToはSXV-M25、GuiderはNo Guider、Camera ModelはDo Not Assign、Select AOはDisabledと初期表示されます。このままでもOKですが、Camera ModelリストをSXV-M25にし、OKボタンを押しましょう。そして、Connectボタンを押します。これで、ソフトとカメラが接続されました。

6.Focusタブをクリックして下さい。下記の画面が表示されます。
maxim_sxv25mc4.jpg

7.Binningの値を4位に設定し、ContinuousにチェックしてStart Focusボタンを押し、望遠鏡のピントノブを調整して大まかなピント調整をし、Stopで停止します。

8.適当な星を選び、その周りをドラッグしましょう。そして、Binningを1に設定し、再度Start Focusボタンを押しましょう。選んだ星の周りだけが表示され続けます。その状態でInspectタブを押します。
maxim_sxv25mc5.jpg

9.Large Viewボタンを押します。数値の情報が拡大された画面が表示されます。その数値のFWHMの値が最小になるようにピントを調整します。(このサンプル画像は0ですが、実際には0にはなりません)
maxim_sxv25mc6.jpg

10.ピントが出たら、Focusタブに戻り、Stopを押してフォーカスを中止しましょう。

11.Settingsタブで撮影の準備です。Subframeが有効になっているといけないので念の為にResetボタンを押しておきましょう。そしてBinningも再確認。1になっている事を確認して下さい。
maxim_sxv25mc7.jpg

12.いよいよ撮影です。Exposeタブで露光タイプがLightになっている事を確認し、露光時間を設定したら、Exposeボタンを押して下さい。露光が開始されます。
maxim_sxv25mc8.jpg

13.露光が終わったら、FileメニューのSave Asで名前をつけて保存しましょう。

14.最後にカメラの切断方法です。Setupタブを押して下さい。そして、Disconnectボタンを押して下さい。カメラが切断されます。

以上がソフトとカメラの接続・フォーカス調整・撮影・切断手順です。体が覚えちゃうまで何度も練習しましょう。

前回、MaximDLのインストールまで説明しましたが、今回はライセンスの取得方法について説明します。

<<テンポラリライセンスの場合>>
MaximDLは通常、ソフトを購入するとテンポラリライセンスが付属しています。初めて使用する時には、一旦このテンポラリライセンスを入力します。

1.MaximDLを起動すると下記の画面が表示されます。
MDL9.jpg

2.上記の画面に、テンポラリライセンスの情報を一字一句間違わないように入力し、OKを押すと下記の画面が表示されます。
MDL10.jpg

3.30日以内に恒久的ライセンスを取得して下さいねとメッセージが表示されています。Closeボタンを押します。ソフトが起動します。

4.一旦ソフトを終了しましょう。そして、再度起動すると下記のメッセージが表示されます。
MDL11.jpg

5.タイムリミットが後30日ですよ!と教えてくれています。ここで、Continueを押すと、ライセンス登録せずに使用出来ます。が、タイムリミットを過ぎると使用出来なくなります。Quitは、何もせずにソフトの起動を中止します。ここでは、Enter Licenseボタンを押しましょう。するとライセンスを取得する為の情報入力サイトが表示されます。下記はそのページの入力部分の抜粋です。
MDL12.jpg

6.上記画面に必要な情報を全て入力しSubmitすると、登録したメールアドレスに恒久的ライセンスが送られてきます。

7.MaximDLのHelpメニューの中にEnter Licenseコマンドがあります。メールに送られた来た情報をここで入力しOKを押すと、下記の画面が表示されます。
MDL13.jpg

8.上記画面でOKを押すと、下記の画面が表示されます。
MDL14.jpg

9.上記画面でOKを押すと、ライセンス取得完了です。

<<恒久的ライセンスを持ってる場合>>
パソコンのトラブル等でMaximDLを再インストールする場合、既に恒久的ライセンスを持っているのでインストールは簡単になります。

1.MaximDLを起動すると下記の画面が表示されます。
MDL9.jpg

2.上記画面に恒久的ライセンスの情報を入力してOKを押すと下記の画面が表示されます。
MDL13.jpg

3.上記画面でOKを押すと、終了です。たったこれだけです。


以上で、ライセンス取得の方法は終わりです。次回はアップデートの方法を説明致します。お楽しみに。

画像処理もさることながら、冷却CCDカメラのコントロールでも有名なMaximDLをインストールしましょう。

1.MaximDLのCD-ROMをパソコンにセットすると自動起動で下記の画面が表示されます。
MDL1.jpg

2.上記画面でInstall MaximDLボタンをクリックすると下記の画面が表示されます。
MDL2.jpg

3.上記画面でNextをクリックすると下記の画面が表示されます。
MDL3.jpg

4.上記画面でYesをクリックすると下記の画面が表示されます。
MDL4.jpg

5.上記画面でNextをクリックすると下記の画面が表示されます。インストール先を変更する時はBrowseをクリックして変更しますが、今回は変更しません。
MDL5.jpg

6.上記画面でNextをクリックすると下記の画面が表示されます。ここでは、インストール方法を選択出来ますが、ここでは全ての機能をインストールするのでCompleteを選択します。
MDL6.jpg

7.上記画面でNextをクリックすると下記の確認画面が表示されます。
MDL7.jpg

8.上記画面でNextをクリックするとインストールが始まります。そして終了すると下記の画面が表示されます。
MDL8.jpg

9.上記画面でFinishをクリックするとMaximDLのインストールは終了です。

この後、MaximDLを起動すると、ライセンスキーの入力画面になります。MaximDLでは、ライセンスキーを既に持っている場合は、そのキーを入力すれば次回からは通常に使用出来ますが、テンポラリライセンスの場合は、一旦30日間の猶予期間付になります。この場合は期日までにユーザー登録をして正規のライセンスキーを入手しなければなりません。次回は、この辺りの説明をしたいと思います。

ここまでテストしてきて、RAの不調と高速駆動時のトルク不足の問題が残りました。私はヘラクレス赤道儀でスペック値ギリギリ?の60Kgの機材を搭載してます。これがトルク不足の原因なのですが、だからと言って載せる筒を減らしたくありません。さあ、何とか解決せねば…。

1.トルク不足の解決策

モータヘッドの減速比を落とせば、ppsも下がります。結果的に同じ倍速を出そうと考えると高速時の周波数を落とせるメリットがあります。でも、モータヘッドの減速比を落とすと、高pps信者の信条に反しますし、低速時トルクを犠牲にするのも、搭載量からって譲れません。逆転の発想で、モータヘッドの減速比を上げて、更に高トルクを選び、高速周波数は据え置いて速度を犠牲して、モーターを1/10ギヤヘッドの物に変更する事にしました。

2.RAの不調の原因

どうも、60Kgからの物体がブンブン回っているので、モーメントも相当なものです。モータ軸とギヤの間に埋め込んだシンチュウ部分で空転している可能性があります。今回のモータの交換時に、シンチュウのパーツを改良型に変更し、ギヤを止めるイモネジはシンチュウを貫通してモータ軸に対して直接止められるようにしましょう。

そして、私のヘラクレスは現在下記のスペックで動作しています。

ウオームホイル 195歯
減速比       3
モーターヘッド比 10

195×3×10×200×8=9360000
9360000÷86190=108.6pps

倍速は、24000÷108.6=221倍速

平成19年2月上旬にこの状態で、テスト中。RAの不調は、シンチュウのパーツ改造で収まった?ようですが、まだテスト数が少ないので引き続きテスト中です。トルク不足は、組み込んだ直後に一度DEC側で停止しましたが、その後は停止無しですが、これまたテスト数が少ないので引き続きテストします。私的には、どっちにしても60Kgは載せすぎなので、一連のテストが終了した段階で、高価ですが、根本的に高トルクのモータを導入しようか思案中です。


今回のパルス化で勉強になった事は、高ppsだけを追求すると、高速時の速度等が犠牲になったりとアンバランスな赤道儀になる事がわかりました。また、マイクロステップも物によっては正確に動作せずに、それを誤魔化す為に、高ppsで逃げているような気がしました。T氏のお言葉で、正確にマイクロステップが動作し、それを正しく駆動出来る赤道儀であれば、40~70ppsの間で十分ですって事を身を持って体験した形になりました。なので、私も最終的には、ppsを適正値に落とす予定です。

今回の一連の改造は、全て自己責任で行っております。
P070208_5.jpg

さあ、改造が終わりました。早速テストです。

1.初期設定。

私の使っている最終プロトタイプは、計算した値を元に動作レートを本体内のスイッチで16進数で設定するタイプです。早速計算です。今回は恒星時では無く、キングスレートで設定したかったので、86164では無く86190で計算しました。

8424000÷86190=97.74pps
2000000÷97.74=4FEE(16進数)

この値をE-ZEUS内のスイッチに設定していきます。

2.モータードライブテスト。

先ずはパソコン無しでのモータードライブテストです。電源を投入します。でも、まだ赤道儀は動きません。本体のスイッチを押します。赤道儀が動き始めました。コントローラーでRA・DECを動かしてみましょう。無事に動作しています。私のプロトタイプはコントローラでは低速と中速で赤道儀を動かせます。その速度調整は、E-ZEUS本体のボリュームツマミで調整します。中速は導入した天体を写真で撮る場合のアングル調整にピッタリ。低速はオートガイド速度と併用になる為に、念入りに調整。

3.YOCによる自動導入テスト。

さあ、ここからが本番です。一旦、赤道儀の電源切ります。そして、事前にダウンロードして練習していたYOCの出番です。手順通りに赤道儀とパソコンをRS-232Cケーブルで接続し、ソフト側から「接続」を押します。赤道儀が動き始めます。お~!(感動)適当な星を選んで「自動導入」のボタンを押す。キュイ~ン!かっ!カッコイイ!またまた感動。しかし、妙に動きすぎだぞ。

私の最終プロトタイプの場合、YOCのソフトで設定する値は、上記の8424000パルスでは無く、4で割った数値2106000を設定しなければならなかったのです。再度設定し直して仕切り直し。今度は概ね良いようです。

では、極軸を出して、導入精度のテストに参りましょう。

4.YOCのトラブル。

極軸を出して、いよいよ導入精度のテストと思った矢先に、時々YOCが原因不明のエラーを出すようになる。当初私の環境だけでしたが、他の方々でも同じような症状が出始める。T氏に連絡をとって、原因を調べて頂いた結果、最新のXPをロースペックのPCにインストールしてYOCを使用した場合に、命令が間に合わずに遅延を起こしている事が判明。YOCの製作者の方にプログラムを改修して頂き、正常に。ホントに感謝感謝です。後でわかった事ですが、同時期にTheSkyで他社製赤道儀をお使いの方からも、リンクが切れるなんて話を聞きました。どうも、OSがどんどん重くなっているようで…。赤道儀コントロールの為だけに高スペックのPCは使いたくなかったので、良かったです。

5.RAの不調!?

落ち着いてテスト再開です。でも、導入精度にやや不満が…。どうしてもRAだけが回り足りないぞ。仮に195歯を196歯にして値を計算してYOCに与えて動かすと、これが、な!何と綺麗に導入するじゃないか?でも、RAとDECで1歯違うなんて話聞いてないし…。まさかねぇ~。

6.トルク不足で停止!?

恐れていた事が起こりました。トルク不足での停止です。スカイセンサー2000PCはDCモータなので、トルク不足は恒星時駆動時に起こります。俗に言うシャックリ現象です。逆に導入時の高速時には起こりません。しかし、パルスモータは逆なのです。恒星時駆動の時は超パワフルで止まりません。逆に高速時にトルクが落ちるのです。私の場合、高pps信者なので、高ppsを選ぶと、モータを高周波数で回さなければ倍速が出ません。結果、バランスの悪い赤道儀になってしまったのです。反省?

さあ、この状態をどうやってクリアしましょう?続編をお楽しみに。

因みに私のヘラクレス赤道儀は、ご覧のようにピッタリと収まりました。外見からは、改造したってわかりませんね。
P070209_2.jpg

今回、ヘラクレス赤道儀をパルスする際、スカイセンサー用のモータとサイズがほぼ同じのモータを選択しました。オリエンタルモーターの中で、ヘラクレス赤道儀に収まるモータをチョイスして頂きました。ただ、スカイセンサー2000PC用のモータとこのモータでは、2点違う点がありました。

1.モーターの固定の仕方

スカイセンサー2000PCのモーターは、固定するプレート側にタップを切ってネジで固定するか、プレートに穴を開けて、ボルトとナットで固定する方法で固定しますが、オリエンタルモーターはモータにタップが切ってあるので、プレートの反対側からネジで固定する方法しかありません。

2.モーター軸の直径

モーター軸の直径が、オリエンタルモーターの方が細いです。なので、ギヤとモーターの軸の間にシンチュウのリングを挟んで軸の中心がズレないように加工して頂きました。


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モータ側からネジ止めされてます

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オリエンタルモータは逆側からモータに対してネジ止めします

赤道儀が何ppsになるか?何倍速出るか?等を求めるには、下記の情報が必要になります。

1.ウオームホイルの歯数
2.減速ギヤ比
3.選ぶモーターヘッドの減速比

意外にわからないのが「2.減速ギヤ比」です。どうしてもわからない場合は、このように実際の赤道儀の歯数を数えればわかります。
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ヘラクレスの様に3個ギヤがある場合は、真ん中の伝達ギヤの歯数は無視して下さい。ヘラクレスの場合は、60/20でした。

さあ、計算です。
195(ウオームホイルの歯数)×3(減速比)×9(モータヘッドの減速比)×200(ステッピングモータ仕様)×8(マイクロステップ)=8424000

8424000÷86164=97.8

私の赤道儀に1/9.0ヘッドのモーターを選んだ場合、97.8pps出る事がわかりました。

さあ、倍速です。高速時の周波数は24000ppsで出荷されるとの事でしたので、

24000÷97.8=245倍

なかなか私好みの数値が出ました。このモータに決めました。

今回、パルス化するシステムは、「E-ZEUS」と言うシステムです。私がお願いしたのは、このシステムの最終プロトタイプになりました。(平成19年2月現在、このシステムは製品化されていて、現在プロトタイプはありません。)

スカイセンサー2000PCとの主な変更点を整理してみました。

1.モーターがDCモーターからパルスモーターに変更。

当たり前と言えば当たり前ですが、モーターが変更になります。

2.パソコンが必須(自動導入時)

モータードライブとしてだけ使用するのであれば、パソコンは要りませんが、自動導入するにはパソコンが必要になります。私の場合は据付だし、ノートパソコンだと最近は小さいのもあるので問題無し。

3.バックラッシュ補正機能が無い。

オートガイドで使う場合は、ソフト側でバックラッシュ補正値を入れれば問題無し。ヘラクレス赤道儀の場合は、元々赤道儀のバックラッシュも少ないので、尚問題無し。

4.ピリオディックエラー補正機能が無い。

ここは、正直少し心配だなぁ~。将来的には何らかの方法でピリオディックエラー補正機能を持たせるとの話だが、少なくとも私が入手する最終プロトタイプには搭載されてない。

5.子午線を通過後、止まらない。

メリットでありデメリットでもあるが、正直、美味しい所で止まってしまう現在のシステムにウンザリしていたので、朗報かな?居眠りだけは注意しないとね。

6.モード切替を併用した便利な極軸設定が使えない

スカイセンサー2000PCの隠れ機能?極軸を出した赤道儀モードと極軸が出ていない赤道儀モードを利用した便利な極軸補正方法が利用出来ない。据付派の私は、一度極軸出せば問題無いが、移動派の人には少々厳しいかなぁ。この機能は便利だったしなぁ~。

7.脱調すれば、向いている場所を見失う

スカイセンサー2000PCの場合は、モータにエンコーダが仕込んであったので、トルク不足で空転したり、線が抜けても、システムがその分を把握していて向きがズレる事は無かったけど、今度のシステムは、この辺りがシンプルなので、万が一トルク不足で止まっちゃうと位置を見失っちゃいます。再度、近くの星でアライメント取り直せばOKですが…。

と、まあ、ザックリですが、スカイセンサー2000PCとの差を整理してみました。少々気になる項目もあるが、メリットの方が遥かに多いので、正式に改造をお願いする事にしました。

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私の導入した最終プロトタイプ

パルス化を検討し始めた時に、朗報が…。

東京のCANP(CANのオフ会でユーザー同士が情報交換をする会)で、GPD赤道儀のパルス化のデモ見ましたよ。

何でもモーターを変えればトン級の赤道儀でも動くそうですよ。

何だって?モーターを変えればトン級赤道儀でも動く。こりゃ、真偽を確かめねば…。製作者は、T氏。なっ!何だ!T氏だったのか。面識あるし、こりゃ是非にでもアポイントをとらねば。

善は急げって事で早速T氏に連絡をとり、私の希望の5つの条件を提示。その結果は…。

<パルスモーター化計画で譲れない条件>
1.高速が280倍速なので、最低でも200倍速以上は欲しい。

選択するモータのギヤヘッド、伝達ギヤの減速比、ウオームホイールの歯数等でヘラクレス赤道儀の場合、赤道儀に収まるモーターの選択肢で下記のようになりました。

ギヤヘッド/日周運動/16000/20000/24000pps
1/9.0    97.8pps    160倍  200倍  240倍 
1/7.2    78.2pps    205倍  256倍  306倍
1/3.6    39.1pps    410倍  513倍  612倍

1/7.2ギヤヘッドか1/9.0ギヤヘッドのモーターが良さそうです。

2.日中の太陽観察時に星でアライメントがとれないので、アライメントを維持するシステムが欲しい。

YOCと呼ばれるソフトはアライメントを保持する機能が標準で装備されているので、次回電源投入時に、「継続」を選択すれば、赤道儀が向きを見失わないとの事。

3.ppsなんて言葉が良く出てきて、高ければ高いほど良いなんてネタも良く聞く。最近の赤道儀のスペック表と睨めっこ。良くはわからんが100ppsは譲れないなぁ?

マイクロステップも、正確に動作するモータが少なく、この辺りで誤解が生まれている可能性があるようで、正しく48pps以上の能力が出れば、充分赤道儀としても成り立つそうです。でも、選択肢として100ppsに近い値の出る1/9.0ヘッドのモーターもあるし、これもクリアかな?

4.子午線問題。スカイセンサーは子午線過ぎてある程度したらピ~!と鳴って、ハイ反転。オイオイ。一番美味しいところじゃないか。こりゃ絶対に何とかせんとなぁ。

駆動中は、一切の警告無し。逆に居眠りしたら危ないなぁ~。導入時には、反転導入かそのまま導入か選べます。これまた便利。冬場は太陽の観察正午前後にする事がおおかったので、ホント助かりますねぇ。

5.そうそう。星座ソフトと連動したらカッコいいなぁ~。天文台だし、何か本物っぽくていいなぁ。

YOCでも星座ソフトっぽいのですが、もっとリアルなソフトもあります。SUPER STAR IVと言うソフトです。ただ、SUPER STAR IV(有償)の場合は、アライメント保持機能がありません。移動派の方は選択自由ですが、据付派にはYOCですね。

あれ?何だかんだ言っている間に、全ての条件クリアしちゃっている。これは是非、改造しなければ…。って事で、T氏に連絡をとって早速改造依頼をば…。

国際光器さんのヘラクレス赤道儀。移動赤道儀としては、搭載能力も高く満足のゆく赤道儀なのですが、据置で、且つ、ドカンと重量級機材を載せた場合、スカイセンサー2000PCのモーターでは、少々非力。そんな不満を解消すべく、自己責任でヘラクレス赤道儀をパルスモーター化する事にしました。

<パルスモーター化計画で譲れない条件>
1.高速が280倍速なので、最低でも200倍速以上は欲しい。
2.日中の太陽観察時に星でアライメントがとれないので、アライメントを維持するシステムが欲しい。
3.ppsなんて言葉が良く出てきて、高ければ高いほど良いなんてネタも良く聞く。最近の赤道儀のスペック表と睨めっこ。良くはわからんが100ppsは譲れないなぁ?
4.子午線問題。スカイセンサーは子午線過ぎてある程度したらピ~!と鳴って、ハイ反転。オイオイ。一番美味しいところじゃないか。こりゃ絶対に何とかせんとなぁ。
5.そうそう。星座ソフトと連動したらカッコいいなぁ~。天文台だし、何か本物っぽくていいなぁ。

とまあ、何の根拠も無いままに、自分で勝手に目標を決めてヘラクレス赤道儀を改造出来るシステムを探し始めました。

AstroArtでSXV-M25Cを使おう

MSB SoftwareのAstroArtでSXV-M25Cカメラを使う為の準備をしましょう。

1.AstroArtでCCDカメラをコントロールする為のプラグインを入手します。MSB Software社のホームページから、CCD controlページを開きます。User Interface - Version 3.72 がCCDカメラをコントロールするプラグインです。Downloadボタンを押してプラグインをダウンロードして下さい。

2.その下の方にある、Starlight? SXV-M25 - Version 1.20 は、SXV-M25C用のファイルです。このファイルもダウンロードしておきましょう。

3.ダウンロードしたccd372.zipファイルを解凍し、piccdgui.dllをAstroArtのインストールフォルダーにコピーします。dm25.zipを解凍し、d_m25.dllもインストールフォルダーにコピーして下さい。

4.これで前準備は終了です。AstroArtを起動して下さい。そして、メニューの中のPlug-inでCCD Cameraをクリックして下さい。下記の画面が表示されます。
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5.CCD Cameraプルダウンメニューで「M25」を選択し、Check CCDをクリックすると下記の画面が表示されます。
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6.上記画面で、CCD Rangeは16、Pixelsは3032x2016を選択し、OKをクリックするとカメラが使用できます。次回からは、手順4・5・6でカメラが使用出来ます。

今回は、starlight-xpress社のSXV-M25Cカメラをパソコンに認識させましょう。

1.先ず、starlight-xpress社のホームページのSoftwareページでSXVSoftwareをクリックします。

2.SXV camera USB Driversをクックすると各種ファイルの一覧が表示されますので、下記の要領で所定の位置にドラッグしてコピーしましょう。

SXVIO.SYS と generic.sys は、C:\WINDOWS\system32\Driversフォルダーにコピーします。
INFファイルは、C:\WINDOWS\Infフォルダーにコピーします。

3.カメラのUSBケーブルをPCと接続します。この際電源は必要ありません。下記の画面が表示されます。
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4.上記画面で、「今回は接続しません」を選んで次へをクリックすると下記の画面が表示されます。
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5.上記画面で、「ソフトウェアを自動的にインストールする」を選んで次へをクリックすると下記の画面が表示されます。
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6.SXVIO.SYSファイルを探しているようです。手順2の場所を教えてあげましょう。
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7.上記画面で「開く」をクリックすると、下記の画面が表示されます。
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8.上記画面でOKをクリックすると、暫くして下記の画面が表示されます。今度は、generic.sysを探しているようです。
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9.再度、手順2の場所を教えてあげましょう。最後に下記の画面が表示されれば無事にドライバはインストール出来ました。
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MSB SoftwareのAstroArtをV3からV4にアップグレードしましょう。

1.アップグレードモジュール、AA4_upgrade.exeを実行すると下記の画面が表示されます。
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2.上記画面でStratを実行すると、下記の画面が表示されます。ここでは、V3のAstroArtの実行プログラムが何処にインストールされているのかを聞いています。
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3.V3がインストールされているフォルダーのAstroart.exeを選択しましょう。
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4.上記画面で「開く」をクリックすると、アップグレードが開始され、終了すると下記の画面が表示されます。
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5.上記画面でOKをクリックすると下記の画面が表示されます。
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6.上記画面でExitをクリックするとアップグレードは終了です。

7.アップグレードしたAstroArtを起動すると下記の画面が表示されます。
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8.上記画面で、First name,Last name,Serial namberを入れてOKをクリックすると下記の画面が表示されます。
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9.上記画面でOKをクックすると、AstroArtが起動します。次回からは、この画面は表示されません。

以上でAstroArtのアップグレードは終了です。

MSB SoftwareのAstroArtをインストールしましょう。今回はV3でインストールします。

1.AstroArt V3のCD-ROMをパソコンにセットすると自動起動で下記の画面が表示されます。
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2.上記画面でInstall Astroartボタンをクリックすると下記の画面が表示されます。
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3.上記画面でNextをクリックすると下記の画面が表示されます。
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4.上記画面でYesをクリックすると下記の画面が表示されます。インストール先を変更する時はBrowseをクリックして変更しますが、今回は変更しません。
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5.上記画面でNextをクリックすると下記の画面が表示されます。ここでは、Windowsのメニューの名前を変更出来ます。
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6.上記画面でNextをクリックするとプログラムがインストールされ、下記の画面が表示されます。
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7.上記画面でFinishをクリックするとAstroArtのインストールは終了です。

8.早速AstroArtを起動してみましょう。下記の画面が表示されます。
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9.上記画面に、First name,Last name,Serial namberを入れてOKをクリックするとAstroArtが起動します。次回からは、この画面は表示されません。

以上でAstroArtのインストールとライセンス登録は終了です。

このシリーズも、これで3回目です。CCDOPSのインストール、ドライバチェッカーのインストールと設定、そして、今回で冷却CCDカメラをパソコンに認識させます。これで、前準備は終了。次回は実際にソフトを起動して、冷却CCDカメラとソフトをリンクさせる方法等の説明にはいります。

では、本題に戻りましょう。今回はUSBタイプのST-8XEを例にしました。

1.カメラの電源ケーブルを接続します。まだファンも回らないし、ランプもつきません。その状態でUSBケーブルをパソコンに接続してみましょう。下記の画面が表示されるはずです。
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2.上記画面で「いいえ、今回は接続しません」を選んで「次へ」を押すと下記の画面が表示されます。
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3.「次へ」を押すと下記の画面が表示されます。
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4.「続行」を押すと下記の画面が表示されます。
camera4.jpg

5.何か終わったっぽくてホッとし、「完了」ボタンを押すと…。!!何とまた似たような画面が…。
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6.2回目だし余裕さ!って感じで上記画面で「いいえ、今回は接続しません」を選んで「次へ」を押すと下記の画面が表示されます。
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7.これまた2回目なので安心して「次へ」を押すと、今までと少し違う画面が…。少し不安。でもSBIGオリジナルの方を選らんでおけば心配無いかなぁ…。
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8.上記画面で「次へ」を押すと、良かった見覚えのある画面だ。
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9.安心して、上記画面で「続行」を押すと…!!エッ!ファイルが無いって警告画面が…。
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10.でも、ご安心下さい。ドライバチェッカーがインストールされたホルダーにこのファイルはあるんです。初期値でインストールした人は、「参照」ボタンを押した後、Cドライブのprogram files/SBIG/Driver Checker配下を探して下さい。同じファイルがあるはずです。
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最後に「完了」を押せば、これでOKです。カメラがパソコンに登録されました。次回からは、カメラをパソコンに接続すれば自動的に認識します。次はいよいよソフトを起動して冷却CCDカメラをリンクしてみましょう。

CCDOPSをインストールしただけでは、冷却CCDカメラを制御出来ません。SetupDriverChecker.exeをインストールして実行する必要があります。

1.SetupDriverChecker.exeを実行すると、下記の画面が表示されます。
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2.Nextをクリックすると下記の画面が表示されます。
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3.Nextをクリックすると下記の画面が表示されます。インストール先のフォルダーを変更出来ます。
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4.Nextをクリックすると下記の画面が表示されます。Windowsのメニューの表示名を変更出来ます。
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5.Nextをクリックすると下記の画面が表示されます。ソフトのアイコンをデスクトップ上に作成する時はチェックしますが、このソフトは一度実行すればOKなのでチェックは外しておきましょう。
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6.Nextを実行すると下記の画面が表示されます。インストール前の確認画面です。
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7.Installをクリックするとインストールが実行され下記の画面が表示されます。続いてソフトを起動しますので、チェックした状態がお勧めです。
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8.Finishをクリックするとドライバチェッカーが起動され、下記の画面が表示されます。
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9.はい(Y)をクリックすると、環境によっては下記のエラーメッセージが表示されます。
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10.OKをクリックすると下記の画面が表示されます。
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11.Update Meをクリックすると環境によっては下記の画面が表示されます。
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12.OKをクリックすると下記の画面が表示されます。
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13.続行すると下記の画面が表示されます。
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14.OKを押すと下記の画面が表示されます。Current欄がすべてYesならドライバは問題無し、Notがある場合は問題有り。
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15.今回はYesでしたが、Notだった事にしてDownloadをクリックすると、下記の画面が表示されます。説明ではUpdateを押すとありますが、私はDownloadを押しました。
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16.正常に更新されたようです。Doneを押して終了です。お疲れ様でした。
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次回はいよいよ、冷却CCDカメラをパソコンに接続し、ソフトとリンクします。

SBIG社の冷却CCDカメラを使う為の準備作業を整理してみました。先ずはSBIG社のカメラを使う為にCCDOPSと言うカメラをコントロールするアプリケーションのインストール方法をご紹介致します。

☆注意☆
CCDOPSのインストール、ドライバチェッカーのインストールの実行が終わるまでは冷却CCDカメラをパソコンに接続しないで下さい。USBタイプのカメラの場合、ドライバーが正しくインストール出来なくなるおそれがあります。

0.最新のCCDOPSを入手しよう。SBIG社のSoftware Downloadsページで32-Bit Windows (XP/95/98/...)版へのリンクを探し、

Click here to download the latest CCDOPS version 5.for Windows 95/98/NT/Me/2000/XP.

をクリックするとソフトをダウンロード出来ます。ついでに、その下の方にある、

Click here to download and install SetupDriverChecker.exe which includes the latest camera drivers.

でドライバーチェッカーと言うソフトも入手しておきましょう。

1.instOps.exeを起動すると下記の画面が表示されます。
instOps1.jpg

2.Nextをクリックすると下記の画面が表示されます。
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3.Nextをクリックすると下記の画面が表示されますので、UserNameにあなたの名前を入力して下さい。
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4.Nextをクリックすると下記の画面が表示されます。インストール先を変更出来ます。
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5.Nextをクリックすると下記の画面が表示されます。Windowsのメニューの名前を変更出来ます。
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6.Nextをクリックすると下記の画面が表示されます。デスクトップにアイコンを作るかを選択出来ます。初期値はアイコンを作りません。作りたい場合はチェックして下さい。
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7.Nextをクリックすると下記の画面が表示されます。インストール前の最終確認画面です。
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8.Installをクリックするとインストールが実行され、下記の画面が表示されます。ここでは事前にドライバチェッカーを入手しているので、ハイハイって感じで軽く無視しちゃいましょう。
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9.Nextをクリックすると下記の画面が表示されます。このままFinishするとCCDOPSが動いちゃいます。ドライバチェッカーをまだインストールしてませんので、ここではチェックを外してフィニッシュしましょう。
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以上でCCDOPSのインストールは終了です。次回はドライバーチェッカーのインストール方法の説明です。