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2007年5月31日アーカイブ

プロトタイプのE-ZEUSでのヘラクレス赤道儀のパルス化ですが、高速時のトルク不足による脱調が時々発生する状態が続きました。ここまで色々とテストしてきましたが、根本的に赤道儀を改造するか、高トルクのモータを導入するか、決断の時が迫っていました。

そんな時に、市販版E-ZEUSをお借り出来る機会がありましたので、早速テストしてみました。

1.E-ZEUSに駆動周波数を設定する為にテキストファイルを作成し、ターミナルアダプターから設定値をセットする。
2.プロトタイプのE-ZEUSを外して、市販版E-ZEUSに接続し直して電源を投入。ソフトからリンクする。
3.あれ?こころなしか音が軽快かも?
4.祈る思いで高速駆動開始。キュイ~ン!無事に動作。最近トルク不足で脱調する直前の音を聞き分けるまでに訓練された私の耳に規則正しく軽快に回るモーター音が心地よい。
5.子午線付近の星で反転導入を何度も繰り返すが、トラブル無し。ま、まさか…。

以上のテストレポートをT氏に報告。早速、プロトタイプと製品版での仕様や部品の違いをチェック頂き、あるICチップに疑念の目が止まる。

早速、最終プロトタイプのE-ZEUSを改造して頂き、テスト再開。うっ!動いた!軽快に動く赤道儀に暫し感動。今回の高速時のトルク不足問題の原因が判明し、解決しました。結局最終プロトタイプで使用していた部品とオリエントの42mmモーターとの相性が問題だったようで、製品版で使用している部品は28mm・42mm・60mm全てで高速時周波数を上げても問題無かったのですが、最終プロトタイプで使用していた部品は42mmモーター使用時のみ、高速周波数を上げると応答出来なくなる事が原因でした。

長かったヘラクレス赤道儀のパルス化も、やっと完了し、日々ノントラブルで動作しています。重ね重ねお伝えしますが、赤道儀の改造は自己責任の上で行って下さい。また、今回使用したE-ZEUSはプロトタイプ版です。今回のテストでも明らかになりましたが製品版は素晴らしい出来です。私のトラブルが結果的に製品版の素晴らしさを証明する一助になればと思い記事にしました。今回の改造でお世話になった、T氏及び、E-ZUESを開発なさったメンバーの方々にこの場を借りて感謝申し上げます。