さあ、改造が終わりました。早速テストです。
1.初期設定。
私の使っている最終プロトタイプは、計算した値を元に動作レートを本体内のスイッチで16進数で設定するタイプです。早速計算です。今回は恒星時では無く、キングスレートで設定したかったので、86164では無く86190で計算しました。
8424000÷86190=97.74pps
2000000÷97.74=4FEE(16進数)
この値をE-ZEUS内のスイッチに設定していきます。
2.モータードライブテスト。
先ずはパソコン無しでのモータードライブテストです。電源を投入します。でも、まだ赤道儀は動きません。本体のスイッチを押します。赤道儀が動き始めました。コントローラーでRA・DECを動かしてみましょう。無事に動作しています。私のプロトタイプはコントローラでは低速と中速で赤道儀を動かせます。その速度調整は、E-ZEUS本体のボリュームツマミで調整します。中速は導入した天体を写真で撮る場合のアングル調整にピッタリ。低速はオートガイド速度と併用になる為に、念入りに調整。
3.YOCによる自動導入テスト。
さあ、ここからが本番です。一旦、赤道儀の電源切ります。そして、事前にダウンロードして練習していたYOCの出番です。手順通りに赤道儀とパソコンをRS-232Cケーブルで接続し、ソフト側から「接続」を押します。赤道儀が動き始めます。お~!(感動)適当な星を選んで「自動導入」のボタンを押す。キュイ~ン!かっ!カッコイイ!またまた感動。しかし、妙に動きすぎだぞ。
私の最終プロトタイプの場合、YOCのソフトで設定する値は、上記の8424000パルスでは無く、4で割った数値2106000を設定しなければならなかったのです。再度設定し直して仕切り直し。今度は概ね良いようです。
では、極軸を出して、導入精度のテストに参りましょう。
4.YOCのトラブル。
極軸を出して、いよいよ導入精度のテストと思った矢先に、時々YOCが原因不明のエラーを出すようになる。当初私の環境だけでしたが、他の方々でも同じような症状が出始める。T氏に連絡をとって、原因を調べて頂いた結果、最新のXPをロースペックのPCにインストールしてYOCを使用した場合に、命令が間に合わずに遅延を起こしている事が判明。YOCの製作者の方にプログラムを改修して頂き、正常に。ホントに感謝感謝です。後でわかった事ですが、同時期にTheSkyで他社製赤道儀をお使いの方からも、リンクが切れるなんて話を聞きました。どうも、OSがどんどん重くなっているようで…。赤道儀コントロールの為だけに高スペックのPCは使いたくなかったので、良かったです。
5.RAの不調!?
落ち着いてテスト再開です。でも、導入精度にやや不満が…。どうしてもRAだけが回り足りないぞ。仮に195歯を196歯にして値を計算してYOCに与えて動かすと、これが、な!何と綺麗に導入するじゃないか?でも、RAとDECで1歯違うなんて話聞いてないし…。まさかねぇ~。
6.トルク不足で停止!?
恐れていた事が起こりました。トルク不足での停止です。スカイセンサー2000PCはDCモータなので、トルク不足は恒星時駆動時に起こります。俗に言うシャックリ現象です。逆に導入時の高速時には起こりません。しかし、パルスモータは逆なのです。恒星時駆動の時は超パワフルで止まりません。逆に高速時にトルクが落ちるのです。私の場合、高pps信者なので、高ppsを選ぶと、モータを高周波数で回さなければ倍速が出ません。結果、バランスの悪い赤道儀になってしまったのです。反省?
さあ、この状態をどうやってクリアしましょう?続編をお楽しみに。
因みに私のヘラクレス赤道儀は、ご覧のようにピッタリと収まりました。外見からは、改造したってわかりませんね。